夢うつつに声を聞く

日常の記録です。

9月5日(火)外来語と名前の呼び方

海外のDJやテクノアーティストの日本盤を日本のレコード会社が出す時に日本語の表記を決めると、それまでどんなにファンに定着していた呼び方があってもその表記に変わる。

そんなことは過去にいくつもあったけど(Armand Van HeldenとかLaurent Garnierとか)、某雑誌の創刊パーティ告知文はさすがにすぐには受け入れられないな……と思って、そのことを別の場所で書いた。

ゲストにはテクノシーンの歴史に刻んだ“RED”の創出、そして“男爵”との称号を持つDAVE CLARKE(デーブ・クラーク)が、14年ぶりのアルバム“The Desecration of Desire”のリリースと共に来日

外来語として正しいのかもしれないけど、20年以上前から皆が呼んでいたのはずっと「デイヴ・クラーク」だったじゃない、って。

そしたら、私の勘違いが混ざったこともあるけど、実際はこの記載でも間違いではないという指摘をもらった。ちなみに勘違いの経緯は、「デイヴ・クラークの新譜が出たらしい→そのタイミングでゲストに呼ぶ雑誌がカッコ書きで表記を入れている→日本盤が出てそのレコード会社のプレスリリースを元に書いてるんだ(ここが勘違い)→表記が変わったんだな」というヤツ。
でもさ、日本盤が出ていなくて通称だから表記揺れはあるとはいえ、またクラブミュージックのジャンルが細分化されているとはいえ、イギリスのダンスミュージック&クラブカルチャーの専門メディアならそこは一番気をつけないといけない部分じゃないのかな。そんな感じでもないのか。
なんて、単なる書き間違いかもしれないし、何か別の理由があるのかもしれない。そんなに気にすることでもないんだと思う。ただ私が気になっているのは、Webはこういう細かな違いが経緯をすっ飛ばしたままで残り、のちのち人を惑わせるノイズになるということだ。両方正しくて同一人物だとわかっていればいいけど、知らなければそこを確認する手間が生まれてしまう。ついこの間、恐らく間違いだとは思うけど間違いである確証が持てない記載をWebで見つけて困った、という経験をしたばかりだったから余計に。

ちなみにざっと検索したところ、発音的にはどれも間違いではなく、この幅が日本語に変換する時の表記ゆれを生む原因の一つでもあるらしい。WebではWikipediaしか出てこなくて、この使い分けの件には思わず「ほんまかいな」て言ってしまった。どうも信憑性が低いので百科事典で探してみたいところ。
「日本語表記には他にデイブ、デーブ、デーヴがあり、音楽関係の人物にはデイヴが、野球選手にはデーブが多く用いられる。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A4%E3%83%B4
しかし自分だって表記を間違うことはままあるのに、なぜこんなにDave Clarkeの名前については一生懸命書いてしまったんだろうか、とふと我に返って思った。やっぱりRed 2の力だろうか。

www.youtube.com

日本語は英語を経由している場合が多いから、英語以外の言葉を英語読みにしている場合、現地語読みがそのまま入ってきている場合、変換される時に誤った読みが既に定着してしまっている場合、などいろいろあるらしい。インターネットで海外の情報も入ってきている今は大きな誤りはなくなってきているから、この辺の問題は90年代のテクノやハウスなど、国内で独自に解読したアーティストや曲名などに多いらしい。当時でも英語ができたり、語学をきちんとやっていたライターさんだとその読みを踏襲して書いていたと聞くけれど。

こんな出来事にあうと外来語はやっぱり難しいと思うし、英語が母語ではない日本ならではの問題なんだろうなとも思う。